成分と栄養素
コラーゲンペプチドとは?コラーゲンとの違いや効果を徹底解説!
健康スペシャルティ
公開日 1970/01/01
最終更新日 2026/08/19
コラーゲンペプチドとは?
コラーゲンを分解して得られる低分子成分
コラーゲンペプチドは、コラーゲンを酵素により分解し、低分子化したものです。
豚や魚から抽出したコラーゲンを酵素のはたらきで体内利用されやすい形にしたコラーゲンペプチドが、さまざまな健康食品やサプリメントへ活用されています。
体内で吸収されやすい理由
コラーゲンペプチドは、コラーゲンと比べて小さな分子であるため、より体内へ吸収されやすいと考えられています。多くのアミノ酸がつながったタンパク質であるコラーゲンは、摂取しても吸収されにくいことが難点とされており、近年は体内での利用効率の高さからコラーゲンペプチドにも関心が寄せられています。
コラーゲンとは?
コラーゲンの役割と種類
コラーゲンは私たちの体を構成するタンパク質の一種で、皮膚や軟骨、骨や血管など、さまざまな組織を支える重要な成分です。
私たちの体を作るタンパク質のうち約30%をコラーゲンが占めており、28種類ものコラーゲンが全身でさまざまな機能を発揮しています(1)。
肌におけるⅠ型コラーゲンの重要性
私たちの体に最も多く含まれるⅠ型コラーゲンは、皮膚を支えるコラーゲンの代表格で、強度の高い線維を作る特徴を持ちます。
Ⅰ型コラーゲンが作る強度の高い線維は、表皮・真皮・皮下組織からなる三層構造のうち真皮に多く存在しています。真皮で鉄筋のような骨組みを形成するⅠ型コラーゲンは、肌の土台を支えることで、ハリや弾力を生み出す重要な役割を果たしています(2)。
コラーゲンとコラーゲンペプチドの違い
分子サイズの違い
コラーゲンとコラーゲンペプチドの主な違いは、その分子の大きさです。
一般的に、アミノ酸が数十個以上つながった大きな分子を「タンパク質」、それよりもアミノ酸が少ない小さな分子を「ペプチド」と呼びます。
分子量で比較すると、タンパク質であるコラーゲンは約30万であるのに対し、コラーゲンペプチドは約1,000〜5,000と、コラーゲンペプチドが小さな分子であることがわかります。
吸収効率の違い
私たちがタンパク質を摂取すると、胃酸やすい液などにより大きな分子構造がアミノ酸やペプチドの状態まで小さく分解され、小腸で吸収されます。
コラーゲンを摂取する場合も、アミノ酸やペプチドへ分解されたものが血液によって運ばれるため、あらかじめ低分子化されたコラーゲンペプチドを摂取することで、効率的な利用につながると考えられています。
コラーゲンに着目した健康食品も、近年は吸収のしやすさを考えコラーゲンペプチドを活用したものが多く、その機能性に高い関心を集めています。
コラーゲンペプチドの特徴と注目成分
コラーゲンペプチドは、吸収のしやすさが大きな特徴として注目されていますが、その成分にも肌の健康を支える特徴があると考えられています。
ヒドロキシプロリン(Hyp)の働き
コラーゲンペプチドは、コラーゲン特有のアミノ酸ヒドロキシプロリン(Hyp)を豊富に含んでいます。
ヒドロキシプロリンは、コラーゲンの構造を安定化させる重要なアミノ酸で、皮膚を支えるコラーゲンの生成に欠かせない成分です。
ジペプチドPO・OGの機能
POとOGは、コラーゲンを構成するペプチドの一種で、それぞれプロリン(Pro)とヒドロキシプロリン(Hyp)、ヒドロキシプロリン(Hyp)とグリシン(Gly)が結合したものです。
POとOGは、真皮でコラーゲンやヒアルロン酸を産生している線維芽細胞の機能を活性化することが研究で示唆されており、コラーゲンペプチドの重要成分として注目されています(3)。
肌の健康とコラーゲンの関係
加齢によるコラーゲン量の減少
多くの方がご存知のとおり、体内のコラーゲン産生量は年齢とともに低下してしまいます。
皮膚のコラーゲン量の減少は20歳ごろから始まるとされており、40歳を過ぎると年間約1%ずつ失われ、80歳頃にはピークと比較して75%近く減少してしまうことが研究で示唆されています(4)。
皮膚のコラーゲン量が減少すると、コラーゲン線維の劣化によりシワや傷が残りやすくなるほか、コラーゲン線維の間で蓄えられる水分量も低下するなど、さまざまな悪影響につながります。
紫外線など外的要因による影響
コラーゲンやヒアルロン酸を産生する線維芽細胞は、加齢による生理的な老化だけでなく、紫外線ダメージの蓄積が原因となる「光老化」の影響も受けると考えられています。
光老化は、コラーゲン線維の破壊なども引き起こすことから、肌の老化の大きな要因と考えられています。
近年はコラーゲンの産生量と状態を維持する重要性が広く知られているため、紫外線対策による光老化予防や、コラーゲンペプチドの摂取による線維芽細胞への影響に高い関心が集まっています。
コラーゲンペプチドの効果に関する研究報告
高い関心を集めるコラーゲンペプチドは、さまざまな研究で肌への効果が調べられてきました。この記事では、コラーゲンペプチドの肌への影響に関する研究を一部ご紹介します。
線維芽細胞への影響(コラーゲン・ヒアルロン酸産生)
ヒト線維芽細胞を用いた研究では、コラーゲンペプチドのなかでも特にPOを加えた場合、線維芽細胞の細胞分裂やヒアルロン酸産生が促進された結果が報告されています(5)。
動物実験でも、コラーゲンペプチドの投与により真皮の線維芽細胞密度が増加したほか、コラーゲン線維の生成が促進された結果が報告されています(6)。
これらの結果から、コラーゲンペプチドが線維芽細胞の機能を促進し、肌の健康維持に貢献する可能性が示唆されています。
肌の水分量・弾力・シワ改善への可能性
実際にボランティアがコラーゲンペプチドを摂取した研究からも、肌の状態へ影響する可能性が示唆されています。
40〜59歳の健康な女性ボランティアを対象とした研究では、コラーゲンペプチド1日10gを8週間摂取したグループで、皮膚の水分量が改善された結果が報告されています。また、コラーゲンペプチドを摂取したグループでは、コラーゲン線維の破壊が抑制された結果も報告されています(7)。
さらに、30〜60歳の健康な女性ボランティアを対象とした別の研究では、POを含むコラーゲンペプチド1日16.5gを12週間摂取したグループで、肌のシワや水分量、弾力性が改善された結果が報告されています(8)。
これらの研究は、コラーゲンペプチドの摂取が肌の健康維持に役立つ可能性を示唆しています。
ただし、これらの研究結果はあくまで特定条件下での傾向を示すものであり、コラーゲンペプチドの摂取が必ず肌の状態へ影響を与えるとは限りません。また、健康食品やサプリメントは医薬品ではないため、治療や予防を目的に利用することはできません。
コラーゲンペプチドに関する研究情報は、一般的な生理学的役割や研究事例の一部として理解し、適切に利用することが重要です。
コラーゲンペプチドのおすすめの活用方法
継続的な摂取の重要性
コラーゲンペプチドの摂取による影響を調べたさまざまな研究は、少なくとも数週間継続して摂取するようデザインされています。
コラーゲンペプチドを摂取すると、血中濃度は短時間で上昇しますが、肌の状態への影響を考えるうえでは継続した摂取が重要だと考えられています。
そのため、コラーゲンペプチドは短期的に活用するのではなく、日々の食生活をサポートするように継続して摂り入れると効果的だと考えられます。
ビタミンCなどサポート栄養素との組み合わせ
肌の健康維持に関する研究では、コラーゲンだけではなく、コラーゲン産生をサポートする栄養素の重要性も示唆されています。
たとえば、抗酸化作用でよく知られるビタミンCは、体内でのコラーゲン合成にも必要となる重要な栄養素です。研究では、コラーゲンペプチドとビタミンCを加えた線維芽細胞で、細胞増殖や活動が促進された結果が報告されています(9)。
コラーゲン産生をサポートする他の栄養素もバランスよく摂取することで、コラーゲンペプチドを上手に活用できると考えられます。
よくある質問(FAQ)
効果を感じるまでにどのくらいかかる?
個人差もあるため、必ず効果を実感できるとは限りませんが、研究と同様の8週間程度がひとつの目安となります。
副作用や安全性は?
一般的には安全性の高い成分とされています。ただし、豚や魚由来の原料を用いることが多いため、アレルギーがある方は注意が必要です。
どの時間帯に摂取すると良い?
健康食品・サプリメントは医薬品ではないため、好きな時間帯に摂取することができます。継続しやすい時間帯を選ぶとよいでしょう。
参考資料:
- The collagen family
- Skin collagen through the lifestages: importance for skin health and beauty
- Food-Derived Collagen Peptides, Prolyl-Hydroxyproline (Pro-Hyp), and Hydroxyprolyl-Glycine (Hyp-Gly) Enhance Growth of Primary Cultured Mouse Skin Fibroblast Using Fetal Bovine Serum Free from Hydroxyprolyl Peptide
- Decreased Collagen Production in Chronologically Aged Skin: Roles of Age-Dependent Alteration in Fibroblast Function and Defective Mechanical Stimulation
- Collagen‐derived dipeptide, proline‐hydroxyproline, stimulates cell proliferation and hyaluronic acid synthesis in cultured human dermal fibroblasts - OHARA - 2010 - The Journal of Dermatology
- Effects of Ingestion of Collagen Peptide on Collagen Fibrils and Glycosaminoglycans in the Dermis
- The effect of oral collagen peptide supplementation on skin moisture and the dermal collagen network: evidence from an ex vivo model and randomized, placebo‐controlled clinical trial
- Oral intake of collagen peptide NS improves hydration, elasticity, desquamation, and wrinkling in human skin: a randomized, double-blinded, placebo-controlled study
- Combined Effects of Defatted Hydrolyzed Collagen from Salmon Skin and Vitamin C on Proliferation and Migration of Human Fibroblast Cell