成分と栄養素

UC2(非変性Ⅱ型コラーゲン)の効果とは?効率的な摂取方法も解説

健康スペシャルティ

公開日 1970/01/01

最終更新日 2025/06/30

膝や関節の痛みで日常生活に支障を感じていませんか。階段の上り下りがつらい、長時間歩くのが億劫、運動後に関節の違和感を覚えるなど、関節の悩みは年齢とともに増えていきます。軟骨のすり減りが進行すると、痛みや炎症を引き起こし、変形性関節症のリスクも高まりやすいです。

 

そこで近年注目されているのが「UC2(非変性Ⅱ型コラーゲン)」です。UC2は、関節の軟骨成分であるⅡ型コラーゲンで、関節の炎症を抑え、痛みを軽減すると考えられています。

 

この記事では、UC2の具体的な効果や、効率的な摂取方法について詳しく解説します。

 

UC2とは

 

UC2(非変性Ⅱ型コラーゲン)は、関節の軟骨に多く含まれるコラーゲンの一種です。Ⅱ型コラーゲンは、関節のクッションとして機能する軟骨の主要成分であり、関節のスムーズな動きを支えています(1)。

 

非変性Ⅱ型コラーゲンは、免疫機能に関与することが知られ、関節の健康維持に関与すると考えられています。食品やサプリメントの形で摂取することで、加齢による軟骨の減少を補い、関節の柔軟性や動きをサポートすることが可能です。特に運動をする人や加齢による関節の違和感を感じる人にとって、関節の健康を維持するための有効な成分とされています。

 

Ⅱ型コラーゲンとコラーゲンの違い

 

コラーゲンはタンパク質の一種で、人体を構成する重要な成分です。現在、28種類が確認されており、それぞれが異なる役割を果たします。その中の1種類がⅡ型コラーゲンです。Ⅱ型コラーゲンは関節軟骨に多く含まれ、関節のクッション機能を担っています。他のコラーゲンと比較して、関節や軟骨の健康維持に特化した特徴です。具体的には以下の通りです。

 

 

分布部位

機能

Ⅰ型

真皮、骨、腱

強度や弾力性の維持

Ⅱ型

軟骨、眼の硝子体

クッション機能、関節保護

Ⅲ型

真皮、血管、内臓

柔軟性の維持、組織の支持

Ⅳ型

基底膜

細胞の足場形成

Ⅴ型

胎盤、毛髪

組織構造の維持

参考:動物由来線維分子コラーゲンの性質と応用 表2

 

このようにコラーゲンは種類ごとに異なる部位で重要な役割を持ちます。特にⅡ型コラーゲンは関節や軟骨の健康を支えるため、サプリメントなどでも注目されています。

 

UC2の2つの効果

 

UC2の効果は以下の通りです。

 

  • 関節痛を軽減

  • 可動域制限を軽減

 

詳しく解説します。

 

関節痛を軽減

 

UC2は関節痛の緩和に有効です。関節の痛みは軟骨の摩耗や炎症が主な原因です。UC2は腸管免疫を刺激し、免疫系が過剰に反応するのを防ぎます。これにより関節の炎症が抑えられ、痛みが軽減しやすいです。UC2を含む一部のサプリメントでは、UC2を摂取した人が膝関節の可動域を改善し、柔軟性が向上したと報告されています(2)。

 

関節痛は日常生活に大きな影響を与えるため、痛み軽減は生活の質向上に直結します。膝や腰の痛みを気にせず動けるようになると、今までより活動範囲が広がり充実した生活が送れます。

 

可動域制限を軽減

 

UC2の摂取により可動域が改善できる可能性があります。関節の炎症を抑え、軟骨の損傷を抑制することは手足の動かしやすさにつながります。特に膝や肩などの可動域が狭くなりがちで生活にも大きく影響するため、可動域の維持が大切です。

 

加齢や運動不足により関節の柔軟性が低下すると、日常の動作に支障をきたします。UC2は、そうした状態を改善するために有効です。研究では、UC2を摂取したグループが可動域の向上を示し、関節の硬さが軽減されたことが確認されています(2)。

 

上記の効果により過度な負担がかかる関節をサポートしながら、違和感なく動かせる状態を維持します。関節の可動域が広がることで、歩行や階段の昇降が楽になり、パフォーマンスも向上するでしょう。UC2の継続的な摂取が、スムーズな動作の維持に効果的です。

 

UC2が含まれる食べ物

 

UC2(非変性Ⅱ型コラーゲン)は、関節の健康をサポートする成分として知られています。特に鶏軟骨に豊富で、鶏の胸軟骨や膝軟骨、手羽先の軟骨部分は、UC2の供給源です。食事に取り入れることで、膝の負担を軽減し、関節の柔軟性を維持するのに役立ちます。

 

ゼラチンもコラーゲンを多く含んでいますが、UC2は熱によって変性しやすいため、加熱しすぎない調理法が大切です。

 

市販の鶏軟骨をスープや煮込み料理にすると、コラーゲンを逃がさずに手軽に摂取できます。サプリメントとしても販売されていますが、自然な食材から摂ることで、他の栄養素も同時に摂取できます。食事で取り入れる際は、コラーゲンの吸収を助けるビタミンCを含む食材と組み合わせるとよいでしょう。

 

UC2の摂取方法

 

UC2を摂取する際には3つのポイントがあります。

 

  • 食事とともに摂取する

  • サプリメントから摂取する

  • プロテオグリカンと一緒に摂取する

 

それぞれ解説します。

 

食事とともに摂取する

 

UC2(非変性Ⅱ型コラーゲン)は食事とともに摂取するのが理想的です。単体で摂取するよりも、特定の栄養素と組み合わせることで吸収が促進され、効果的に働きます。

 

ビタミンCや鉄分と一緒に摂取すると、コラーゲンの合成がスムーズに進むためおすすめです(3)。鉄分はコラーゲンの生成に必要な酵素の働きを助け、ビタミンCはコラーゲンの合成をサポートします。これにより、関節や軟骨の健康維持に役立ちます。

 

ビタミンCを多く含む食品はレモン、オレンジ、キウイ、ピーマンなどです。鉄分はレバー、赤身肉、ほうれん草、大豆製品に多く含まれています。UC2を取り入れる際は、これらの食品と組み合わせるのがおすすめです。

 

サプリメントから摂取する

 

UC2を手軽に摂取する方法として、サプリメントが一般的です。必要な量を安定して摂れるため、食事だけでは補いにくい人にも適しています。1日10mg以上のUC2を含むサプリメントを選ぶことが推奨されます。錠剤やカプセルタイプは持ち運びがしやすく、継続的な摂取がしやすいです。

 

サプリメントは、食事中か食後に摂取することで消化吸収がスムーズになり、ほかの栄養素とともに働きやすくなります。また、グルコサミンやコンドロイチンなどの成分が含まれたものを選ぶと、より効果的です。品質にも注意し、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが大切です。

 

プロテオグリカンと一緒に摂取する

 

UC2とプロテオグリカンを一緒に摂取すると、関節の健康維持に相乗効果が期待できます。プロテオグリカンは関節軟骨に含まれる成分で、弾力性を保つ役割を持っています(4)。水分を保持し、クッションのような働きをするため、関節の衝撃を和らげることが可能です。

 

UC2もプロテオグリカンも関節をサポートするため、一緒に摂取することで、相乗効果を期待できます。運動習慣のある人や、関節の負担が気になる人はプロテオグリカンが配合されたサプリメントを積極的に摂取しましょう。

 

UC2がおすすめな人

 

UC2がおすすめなのは以下のリストに当てはまる方です。

 

  • 膝や腰などの関節に違和感がある人

  • 運動やスポーツで関節に負担をかけている人

  • 年齢とともに関節が気になってきた中高年の人

  • ヒアルロン酸やグルコサミンで効果を実感しづらかった人

  • 立ち仕事や重いものを持つことが多い人

  • 「歩けなくなるのが怖い」と将来のために予防したい人

 

加齢や運動習慣の影響で関節の軟骨がすり減ると、動作のたびに違和感や痛みが生じやすいです。立ち上がる、階段を上る、長時間歩くといった動作がつらくなり、生活に支障をきたします。また、すでに痛みを感じている人だけでなく、違和感が気になる段階の人にも予防として有用です。

 

UC2を摂取して関節の健康を維持しましょう

 

UC2(非変性Ⅱ型コラーゲン)は、関節軟骨に含まれるⅡ型コラーゲンを抽出した成分で、関節の炎症を抑え、痛みや可動域の制限を軽減する効果が期待されます。腸管免疫に働きかけることで、関節の自己免疫反応を抑える仕組みが特徴です。

 

加齢や運動による関節の負担が気になる人に適しており、鶏軟骨などの食品からも摂取できますが、安定して効果を得るにはサプリメントがおすすめです。プロテオグリカンと併用することで、相乗効果も期待できます。

 

 

 


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