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花粉症対策でのサプリメントの活用方法は?花粉症対策とサプリメント活用のポイントを解説!

健康スペシャルティ

公開日 1970/01/01

最終更新日 2025/04/02

花粉症は、生活の質だけでなく仕事の生産性にも大きな悪影響を与える疾患で、「日本人の国民病」とも呼ばれています。私たち一人ひとりができる花粉症対策の基本は、花粉を避けることと、適切な治療を早期に受けることですが、日頃から正常な免疫機能を維持することも重要だと考えられています。そのため近年は、日常に取り入れやすい健康食品・サプリメントも数多く流通しており、花粉症の不快感を緩和する効果や安全性を確かめるさまざまな研究が報告されています。

そこでこの記事では、研究により花粉症への効果が示唆されている食品成分を解説しながら、花粉症対策とサプリメントの活用で重要なポイントを解説していき、花粉症に悩む方々の健康的な生活をサポートする情報をお届けします!

 

 

花粉症の基本情報

 

花粉症の主な症状

 

花粉症は、花粉によって引き起こされるアレルギー疾患です。

 

花粉症は、水のような鼻水や、繰り返すくしゃみ、鼻づまり、目のかゆみや異物感など、さまざまな症状を引き起こす疾患で、花粉飛散量に比例して症状が悪化する傾向があります。鼻症状は呼吸がしづらくなるため、集中力や睡眠の質の低下など、勉強や仕事、家事に大きな影響を及ぼします。

 

民間の調査では、花粉症による仕事の生産性の低下が招く経済損失は、1日あたり2000億円を超えると試算されており、その影響の大きさが懸念されています(1)。花粉症は生産性の低下だけでなく、日中の行動や睡眠を妨げることで生活の質の低下にも繋がるため、花粉症対策の重要性は広く知られています。

 

 

花粉症の原因

 

花粉症は、体の中へ侵入してきた異物を撃退するために働く私たちの免疫機能が、花粉に対して過剰に働いてしまうことで発症するアレルギー疾患です。

 

私たちの体内に花粉が侵入すると、私たちの体は花粉を排除するために、必要となる抗体を産生します。ある程度の抗体量まではアレルギー症状の発症には至りませんが、数年から数十年をかけて何度も花粉が侵入してくることで抗体量が増えていくと、免疫機能が花粉に対して「体を守るためにアレルギー反応を起こす必要があるものだ」と判断してしまいます。この状態で花粉が侵入すると、ヒスタミンやロイコトリエンなどのアレルギー反応を引き起こす物質が作られ、花粉症が発症してしまいます(2)

 

 

花粉症対策の基本

 

花粉症対策の基本は、花粉症の発症・重症化を予防することと、症状が悪化しないよう適切な治療を受けることです。

 

 

花粉症の発症・重症化の予防

 

花粉症の予防で最も重要なことは、体に侵入する花粉の量を減らすことです。花粉症の発症や重症化は、花粉に触れる機会や量が多いほどリスクが高まると考えられており、花粉の体内への侵入を防ぐことは、発症の予防と重症化の予防の両方で重要となります。

 

花粉の侵入を防ぐ効果的な方法には、マスク・メガネの着用や、花粉のつきにくい綿・ポリエステルの衣服の着用、こまめな掃除、帰宅後のうがい手洗いなどがあります。近年は、気象データを活用した花粉飛散量情報がさまざまな民間事業者から発表されており、これらを活用することも効果的です(3)

 

また、花粉症には免疫機能が関わるため、日頃から適度な運動や十分な睡眠、バランスの良い食生活などにより、健康な状態を保つことも効果的とされています(4)

 

 

花粉症の治療

 

花粉症の治療には、強まった症状を緩和する対症療法、根治を目指すアレルゲン免疫療法、手術療法の3つがあります。

 

対症療法は、抗ヒスタミン薬などを用いた薬物療法が中心です。

 

アレルゲン免疫療法は、特に対症療法では効果が不十分な方に推奨されるもので、定期的にアレルゲンとなる物質を投与して徐々に体を慣らしていくことで、花粉曝露に対する反応を弱める治療法です(5)

 

対症療法とアレルゲン免疫療法のポイントは、早めに治療を開始することです。花粉症は、症状が悪化すると薬の効果が得られにくくなるとされており、症状が軽いうちから症状を抑える薬を使い始める「初期療法」が推奨されています(6)。早めに薬を使用することで、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすくなり、症状を抑えた状態でシーズンを送ることができると考えられています。

 

 

花粉症対策におけるサプリメント活用のポイント

 

サプリメントに用いられる食品成分は、花粉症を完全に防ぐことや治療することはできませんが、日頃から健康な免疫機能を維持し、花粉症の重症化を抑えるうえで役立つ可能性があると考えられています(7)。健康な免疫機能の維持に貢献することが研究で示唆されている食品成分は、日常生活のなかに継続的に取り入れることで、花粉症対策の一環になり得ます。

 

日頃の生活で不足しがちな栄養や、ストレスや睡眠不足などにより崩れやすい免疫のバランスを補うサポートとして、研究でその働きが示唆されている食品成分を用いたサプリメントを活用すると効果的です。

 

 

花粉症への効果が研究で示唆されている食品成分

 

この記事では、さまざまな研究報告で免疫機能への働きが示唆されており、花粉症対策への効果が期待されている代表的な食品成分について解説していきます。

 

 

乳酸菌やビフィズス菌の特定の菌株

 

私たちの腸に共生している腸内細菌は、全身へ驚くほど大きな影響を与えており、腸内環境の乱れが免疫機能に悪影響を及ぼすことも、多くの研究で示唆されてきました(8)。そのなかで、乳酸菌やビフィズス菌の特定の菌株は、花粉症への効果が研究により示唆されています。

 

乳酸菌のLactobacillus paracasei K71という菌株を用いた研究では、スギ花粉症患者にL. paracasei K71株を1000億個相当含む錠剤またはプラセボを8週間摂取してもらい、花粉症による鼻詰まりやくしゃみ、喉の症状を評価しました。その結果、L. paracasei K71株を摂取したグループの鼻と喉の症状が、プラセボグループと比べて有意に改善されたと報告されています(9)

 

また、乳酸菌と同じ「善玉菌」として知られるビフィズス菌では、Bifidobacterium longum BB536という菌株を用いた花粉症に関する研究が数多く報告されています。この菌株が含まれたヨーグルトなどの摂取により、花粉症の症状が改善した結果や、花粉症の原因となる抗体のレベルが正常化した結果などが報告されています(10)

 

これらの有益な菌を摂取する場合は、短期間での効果を期待して大量に摂取するのではなく、適量を継続して摂取することが重要です。乳酸菌やビフィズス菌はその高い安全性が知られていますが、大量に摂取してもそのほとんどは排泄されてしまうため、一度にまとめて摂ろうとすることは効果的だとは言えません。効果が確認された研究と同様に、数週間以上は継続して摂取することがポイントとなります。

 

 

プレバイオティクス

 

摂取すると消化されずに大腸まで届き、乳酸菌やビフィズス菌などの有益な菌のエサとなることでその増殖や働きをサポートする食品成分は、プレバイオティクスと呼ばれ注目を集めています。

 

プレバイオティクスには、難消化性オリゴ糖であるフラクトオリゴ糖やガラクトオリゴ糖、食物繊維の一種であるイヌリンなどが挙げられ、腸内環境を整えるだけでなく、有益な菌によるさまざまな働きを促すうえでも効果的だと考えられています。

 

免疫への効果を調べた研究では、乳酸菌やビフィズス菌とフラクトオリゴ糖を合わせて8週間摂取することで、腸内環境のバランスが変化し、炎症マーカーの数値が改善した結果が報告されており、免疫機能へも効果を発揮することが示唆されています(11)

 

プレバイオティクスはその機能から、花粉症への効果が示唆されている乳酸菌やビフィズス菌の特定の菌株と組み合わせるとより効果的だと考えられます。

 

 

ビタミンD

 

ビタミンDは、きのこや魚肉などの食品から摂取できると同時に、私たちが日光に含まれる紫外線を浴びることで体内合成することもできる、特殊なビタミンの一種です。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける骨の健康に重要なビタミンとして知られていますが、近年免疫機能にも効果を発揮することが研究で示唆されています。

 

ビタミンDが欠乏状態の人は、ビタミンDが欠乏していない人に比べて花粉曝露時のアレルギー発症リスクが有意に高かったという報告がされており、ビタミンDが正常な免疫機能の維持にも重要であることが示唆されています(12)

 

雑草の花粉に対してアレルギー反応を示す花粉症の子供を対象に、ビタミンD補給によるアレルギー性鼻炎への効能を調べた研究では、ビタミンDサプリメントを摂取したグループで、プラセボに比べ症状が大幅に改善されたと報告されています(13)

 

ビタミンD不足は、日光を浴びる時間が不足することで生じやすく、適度に日光を浴びることが重要となります。花粉症対策には花粉を避けることが重要であるため、花粉飛散情報やマスクなどを活用したうえで、日焼けしない程度に日光を浴びると効果的です。ビタミンDは魚類やきのこ類などの食品、サプリメントからも摂取できるため、これらで補うことも効果的です。


 

花粉を避けることや、症状が酷くならないうちから適切な治療を受けることなどの、基本をしっかりと押さえることが花粉症対策で最も重要です。そのうえで、不足しがちな栄養や、乱れやすい腸内環境を補う食品成分を日頃から摂取すると、正常な免疫機能を維持することで、花粉症対策にも繋がることが期待できます。サプリメントを利用する場合は、研究でその働きが確認されている食品成分が用いられているものを選択することも重要です。


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