お体の悩み
高血圧に魚油は効果ある?魚油の効果や摂取する際のポイントを解説

健康スペシャルティ
公開日 1970/01/01
最終更新日 2025/05/14

「高血圧に魚油は効果があるの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。血圧が高めの人にとって、食事やサプリメントで手軽に血圧をコントロールできるなら、取り入れたいでしょう。
高血圧は放置すると脳卒中や心筋梗塞などのリスクを高めるため、食事改善や適度な運動が重要です。その中でも「魚油」が血圧に良い影響を与えると言われています。魚油には、EPAやDHAといったオメガ3脂肪酸が含まれており、これらが血圧を下げる働きを持つためです。
そこで本記事では、魚油が高血圧に及ぼす効果や、摂取する際のポイント、効果的な摂取方法について詳しく解説します。「魚油の効果を活かすにはどうしたらいい?」「どのような食べ方が良いの?」といった疑問を解消します。
高血圧の原因と症状
高血圧の原因は脂質や塩分の過剰摂取、運動不足、ストレス、喫煙・飲酒などさまざまです。そのうち脂質の摂りすぎによるコレステロールの蓄積は、血管を狭くし、血圧を上昇させます。また、塩分を過剰に摂ると血圧が上昇しやすくなります。その結果、動脈硬化に移行し、新たな合併症を発症するリスクが高いです。
高血圧は初期症状がほとんどなく、気づきにくい疾患です。進行すると、頭痛やめまい、耳鳴り、動悸や息切れが起こり、脳卒中や心疾患のリスクが高まります(1)。
魚油に含まれるオメガ3脂肪酸は、血圧を安定させるために重要な成分です。オメガ3脂肪酸には、血液をさらさらにし、血管を柔軟に保つ働きがあるため、青魚を積極的に取り入れると、高血圧のリスク軽減につながります。
高血圧に対する魚油の効果
魚油に含まれるオメガ3脂肪酸は、高血圧の改善に有効です。中でもEPA(エイコサペンタエン酸)は、血管の炎症を抑え、血管内皮の機能を改善することで血圧を下げます。血管の柔軟性が保たれると、血流がスムーズになり、血圧上昇の抑制に貢献します。
また、EPAは血液中の脂質を減少させる作用があり、血液をサラサラに保つのにも働く栄養素です。結果的に高血圧や動脈硬化のリスクの低下にもつながります。
オメガ3脂肪酸の摂取は、心血管疾患の予防にも効果的です(2)。上記の効果に加えて、オメガ3脂肪酸が持つ抗炎症作用は心臓に良い影響をもたらします。効果を得るためには、魚を食事に取り入れるほか、サプリメントを活用するのも一つの方法です。適量を摂取し、血圧管理に役立てましょう。
高血圧を改善する方法
高血圧を改善するためには、以下の2つを実践しましょう。
-
魚油が含まれる食事を摂取する
-
魚油が含まれるサプリメントを摂取する
魚油が含まれる食事を摂取する
魚油には、血圧を下げる効果があるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。主に以下のような食品に豊富です。
-
マグロやサバなどの青魚
-
アマニ油やえごま油などの植物油
-
くるみや落花生などのナッツ類
具体的な含有量は以下の表の通りです。
100gあたりg |
|
えごま油 |
58.31 |
アマニ油 |
56.63 |
くるみ |
8.96 |
マグロ |
6.77 |
さば |
6.56 |
油揚げ |
2.26 |
湯葉 |
2.18 |
落花生 |
0.10 |
引用:食品成分データベース
1日の摂取目安量としては、n-3系脂肪酸は成人男性の場合2.0g〜2.4g、成人女性で1.6g〜2.0gの摂取が推奨されます(3)。マグロでは5切れ程度、くるみでは10粒程度になります。魚や油脂類が苦手という方は、サプリメントで摂取するのがおすすめです。
魚油が含まれるサプリメントを摂取する
魚油のサプリメントは高濃度のものがおすすめです。高濃度のサプリメントは、少量で十分な効果を得られる点がメリットです。低濃度の製品では必要な量を摂るために多く飲む必要があり、コストや摂取の手間が増えます。
ただし、過剰摂取すると吐き気や下痢、血が固まりにくくなるなどの副作用の危険があります。上限量は明確には決められていないため、摂取目安量に準じた量が最適です。商品を選ぶ際は、成分が明確に表示されているものを選ぶと、安心して摂取できるでしょう。
魚油を摂取する際のポイント
魚油を摂取する際は以下の2点に気を付けるのがポイントです。
-
摂取方法と摂取量について
-
摂取タイミングについて
摂取方法と摂取量について
魚油は基本的に食事から摂取し、補助的にサプリメントを活用します。青魚やナッツ類に含まれるオメガ3脂肪酸を意識的に摂るのが重要です。例えば、サバ、イワシ、サンマなどの魚にはEPAやDHAが豊富に含まれています。これらを定期的に食べることで、効率的に魚油を取り入れられます。
魚が苦手で食事から十分に摂取できない場合、サプリメントの活用が効果的です。ただし、食事と併用する際は摂取量に注意が必要です。過剰摂取になるほど摂取するのはまれですが、摂りすぎると血液が過度にサラサラになり、出血しやすくなる可能性があるため注意しましょう。
摂取タイミングについて
魚油の摂取タイミングは、食事と一緒にするのが効果的です。魚油に含まれるオメガ3脂肪酸は脂溶性であり、食事の脂質と一緒に摂取すると吸収が高まります。そのため、朝食や夕食時に取り入れると良いでしょう。
食事の中でも、脂質を含む食品と組み合わせると相性が良いです。例えば、ナッツ類、アボカド、オリーブオイルを使った料理と一緒に摂取すると、吸収が促進されます。サプリメントの場合も、食後に飲むと消化がスムーズになり、胃腸への負担を軽減可能です。
空腹時の摂取は、吸収率が低下するだけでなく、胃の不快感を引き起こす可能性があります。胃が敏感な人は食後の摂取を意識すると良いでしょう。また、一度に大量に摂るよりも、毎日一定量を継続するのがポイントです。
魚油を摂取する際の注意点
魚油を摂取する際は以下の2点に注意が必要です。
-
薬剤との飲み合わせ
-
過剰摂取による副作用
薬剤との飲み合わせ
魚油は血液凝固を抑制し、血圧を低下させる作用があります。そのため、抗凝固薬や血圧降下薬を服用している場合、併用に注意が必要です。抗凝固薬と一緒に摂取すると、血液が過度にさらさらになり、出血リスクが高まる可能性があります。また、血圧降下薬と併用すると、血圧が下がりすぎる場合があります。サプリメントとして魚油を取り入れる際は、自己判断せず、医師の意見を参考にすることが大切です。
過剰摂取による副作用
魚油の摂取量が多すぎると、身体に悪影響を及ぼす可能性があります。過剰摂取では、吐き気や下痢などの消化器系のリスクがあります。これらの症状は、一度に大量の魚油を摂取した場合に起こりやすいです。
また、魚油に含まれるオメガ3脂肪酸には血液をサラサラにする作用があります。このため、過剰に摂取すると出血リスクが高まる可能性があります。特に、抗凝固薬を服用している方は注意が必要です。医師の指示を仰ぎながら適量を守ることが大切です。
魚油を適切に摂取して高血圧を改善しよう
高血圧は、コレステロールの蓄積や塩分過剰摂取、運動不足、ストレスなどが原因で発症し、放置すると脳卒中や心疾患のリスクが高まります。高血圧の予防・改善には、魚油に含まれるオメガ3脂肪酸が有効とされています。
オメガ3脂肪酸の一種であるEPAには、血管の炎症を抑え、血流を改善し、血圧の上昇を抑える効果があります。また、動脈硬化の予防にも役立ちます。青魚(マグロ・サバなど)やアマニ油、くるみなどの食品から摂取できますが、食事で十分に摂れない場合は、高濃度のサプリメントを活用するのも有効です。
魚油は食事と一緒に摂取すると吸収が良くなりますが、過剰摂取には注意が必要です。特に抗凝固薬や血圧降下薬を服用している場合は、医師と相談することが推奨されます。適量を守り、魚油を活用して高血圧の管理に役立てましょう。
よくある質問
魚油の品質は何を基準に選んだらいい?
第三者機関による認証や重金属に関する検査を受けているかを基準に選びましょう。第三者機関による認証ではIFOS(魚油サプリメント専用の第三者認証)、GMP(製造工程や品質管理に関する基準)などをクリアしているかが大切です。また、重金属に関する検査では、
魚油は水銀やPCB、ダイオキシンなどの有害物質を含む可能性があるため、これらの物質が基準値以内であることを証明している製品を選ぶ必要があります。
魚油サプリメントを選ぶ際の基準は?
上記の品質基準に加えて、含有量、コストパフォーマンスを元に選びましょう。魚油の含有量が不足していると十分な効果が得られないため、高濃度で配合されたサプリメントを選ぶのが大切です。また、短期間で効果を得るのは難しいため、長期的に摂取しても負担にならないコストパフォーマンスの良いサプリメントがおすすめです。